久々に痛快な小説を読んだ。 伊坂幸太郎による本作は、とにかく主人公である「陣内」の話、ただそれだけだ。 この陣内がかっこいいのなんのって。 読んでいると陣内になりきった気分になって、 自分もぶっきらぼうな口調やテンションになるほどで、 その影響を受けるのも心地よい。
実はこの作品、5作の連作短編という形をとっているが、 登場人物や設定等は共通しており、時間軸とストーリーの語り手が変わっていくというもの。 まるでパルプフィクションを彷彿とさせる実に伊坂幸太郎らしいうまい作りになっている。
さて、それぞれの短編で語られる陣内について。 作中にも出てくるがビートルズが好きで、ロックでパンクな奴であることは確かだ。 彼の口調、思想、行動。どれもがかっこよくて惚れ惚れしてしまう。 そして、「俺たちは奇跡を起こすんだ」という信念の元、陣内はまさにその奇跡をやってのける。 5作それぞれの短編の最後にその奇跡は起こり、あっと驚くような展開に持ち込む様も見ものである。
文庫本の帯には「活字離れのあなたに効く、小説の喜び」とあるが、 活字を日々読んでいる人にもオススメな愉快痛快小説。 俺も陣内のような男になりたい、そう思わせる、とにかく陣内の話だった。
- 伊坂 幸太郎
- 文庫 / 講談社 (2007/05/15)
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陣内バンドを聴くには
子供も大人もいっしょさ
短編集のようで短編ではない。
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