天然パーマです。

Webサービス、最初の宣伝

Webサービスのプロモーション?について個人的にまとめてみます。



Webサービスができたら想定するユーザーに使ってもらわないと寂しいところです。 そこでWebサービスを多くの人に知ってもらうための宣伝をしましょう。 今回はサービスを作った作者が一人でできる範囲を考え、 以下の3つの手段を使った初期のプロモーションについて僕なりのやり方を紹介します。

  • プレスリリース
  • 自身のBlogでの紹介
  • Twitterでの拡散、はてなブックマークでの注目

今まで僕は個人で、もしくは「会社名義だけれども一人で」WebサービスやiPhoneアプリを作った際に、 上記のツールを使いながら意図的に宣伝を行い効果測定をしてきました。 プロモーションのプロではもちろん無いながらも工夫と、ある程度の努力をしています。 中には全く不発のもあり、とはいえ、それはサービス自体がそもそも面白くないケースがあったりで、 だんだんと作ったモノに見合った宣伝が出来つつあるのではないかと思います。

先日弊社ワディット名義でリリースした「僕のラジオ」というiPhoneアプリはうまくいった例です。 僕のBlogでの初期の宣伝とTwitterやはてなブックマークでの効果は非常に高く、 またプレスリリースも大手メディアに3件取り上げられました。

僕のラジオの記事掲載

そのため、iTunes Store内の「ミュージック」カテゴリで瞬間風速2位と出だしとしては最高の結果を得ることができました。 ちなみに、Webサービスでの宣伝もiPhoneアプリのそれも僕にとっては全くやり方は同じ手法をとっています。

では、そのサービスやアプリの宣伝の手法について、サービスが完成してから公開まで何をしていくのか、 順を追ってみていきます。



1.自分のサービスについて記述する

まず、これはサービスが完成する前から考えなくてはいけないことです。 そのサービスが何を目標としていて何ができるのか?だけでも最低限文章として書けるようにしておきます。 事細かく書く必要はなく、例えば

□□□のために△△△ができるサービス「○○○」

というような一言でよいと思います。 「○○○」にはサービス名が入り、全体で100文字弱の分量くらいを想定します。 しっかりと文言までも気にしながら作っておくと何かと便利です。 例えばサービス内の説明にも使うこともできますし、そのままプレスリリースのダイジェストになります。 また、友達などにサービスを紹介した際「それってどんなサービスなの?」 という友達が真っ先に思い浮かぶであろう質問に簡潔に答えることができる材料となります。

もうちょっとこの「□□□のために△△△ができる」という部分を噛み砕きましょう。 「□□□のために」というのはユーザーから見たサービスに対しての「Why」の答えになります。 「なぜそのサービスを使うのか?そのサービスを使う旨みはどこか?=□□□のためにです」と答えられればよいと思います。 例えば冒頭で紹介した僕のラジオの場合だと「新しい音楽に出会える」ためと定義してあります。 「△△△ができる」というのはサービスに対する「What」、つまり「何が出来るの?」の答えの部分です。 具体的にはサービスの個々の機能列挙になると思うのですが、そこから一番の特徴を抜き出すのがコツかと思います。

まとめますと、 WhyもWhatもどちらも簡潔に記述することでサービスのイメージを説得力のある形で相手に伝えることができます。

2. タイミングを見計らう

サービスが完成し、それ自身に対する「記述」も練られてきたら、一般に公開するタイミングを見計らいましょう。 「一般に公開するタイミング」とはプレスリリースを送信し、自身のBlogなどで公開することを言います。 まぁ僕の今回のケースですと、自分でタイミングをコントロールできるので、いつ行ってもぶっちゃけいいのですが、 やるならより多くの人の目に止まる時間を狙います。

まずは日にちですが平日がやはりよいと思います。 休日にプレスリリースを送ったとするとメディアが休みの可能性が高くなり、 するとどうしても見られるのが休日明けになってしまいます。 で、世の中的に火曜日がいいとか木曜日がいいとか言われてるかもですが、 個人的には平日ならばいつでもいいかなぁと考えています。 プレスリリースに限って言えば、メディアが稼働中している平日のオフィスタイムめがけて送れば、 目に留まる可能性はそれほど変わりないと思うのです。

次に時間ですが、これは注意した方がいいかもです。 Blog記事、プレスリリースどちらにしてもこちらが発信してから情報が見られるまでのタイムラグが発生することを意識します。 プレスリリースの場合、担当者はメールボックスに溜まった大量のリリース文面を選り分けながら見て行き、 そこから気になるものをピックアップしある程度時間に追われながらメディアに乗せる記事にしていきます。 こうした一連の流れを想像しながらこの時間帯に送ったら見られそうなどと考えます。

今の僕ならばなのですが、朝一番、出社前の午前7時くらいまでの時間にプレスリリースを打つか、 それが間に合わなければ夕方の掲載を狙って昼までにって感じですね。 Blog記事に関しては午前中11時くらいまでの公開がいいと思います。

タイミングを見計らって次はいよいよプレスリリースを送ります。

3. プレスリリースを打つ

プレスリリースというと大げさな感じがしますが、 僕がやっているのはIT系メディアの、プレスリリースを受けつけるメールアドレスにリリース文をメールで送るというだけです。 プレスリリース配信会社なるものが存在しますがそれらは費用対効果が低いので使ってないです。

メールアドレスをそのまま掲載するのはやめておきますがだいたい以下のようなメディアに配信しています。

  • ITmedia
  • japan.internet.com
  • CNET Japan
  • マイナビニュース
  • TechChrunch Japan
  • TechWave
  • etc.

こうしたメディアのサイトに行くと「お問い合わせ」のメニューからプレスリリースの受付について書いてあるケースがあって、 そこからメールアドレスを取得することができたりしますね。

配信先のメールアドレス一覧を作成したらリリース文面を作ります。もしくは予め用意しておきます。 僕がいつも使っているテンプレートがあるのでそれを紹介してみましょう。

【プレスリリース】△△△なWebサービス「○○○」公開

20xx年xx月xx日
株式会社xxxxx(代表 xxxxx)

--------------------------------------------------------
(株)xxxxxx、□□□のために△△△できる「○○○」をリリース
サービスURL: http://サービスのURL
--------------------------------------------------------

xx月xx日、株式会社xxxxx(代表 xxxxxx)は、....(サービスの客観的な説明100文字前後)...
 「○○○」をリリースしました。

(サービスの説明200文字程度)

(サービスの目的やその後の展望200文字程度)

■機能特徴一覧
機能や特徴の一覧を箇条書きで列挙
その他動作環境なども記述した方がいい場合もある

■スクリーンショットURL
スクリーンショットを掲載したURLと解説を列挙
画像を添付してもよいかも

--------------------------------------------------------
この件に対するお問い合せ
(開発者の名前)/株式会社xxxxxx
(住所)
電話:090-xxxx-xxxxx
問い合わせメール: xxx@xxxxxxxxxx
--------------------------------------------------------

冒頭の『 【プレスリリース】△△△なWebサービス「○○○」公開』というのは題名に当たる部分で、 それ以下がメールの本文になります。お分かりの通りいつもプレーンテキストのメールで書いてます。 題名が重要でキャッチーな方がいいと言われていますが、 僕はサービスが斬新であればそのサービスの特徴を示す一言を示せば目に留まるだろうと愚直にこのような形にしています。

プレスリリースは文言だけ変えてそのまま掲載されることが結構あるので、 掲載しやすいような内容を意識するのがコツかなぁと最近思います。 このテンプレート。参考にしていただければしてもらって、つどつど自分なりに書き換えていただければいいと思います。 送信する際はメディアのメールアドレス一覧をBCCにして、自分宛てに送信します。

さて、プレスリリースには掲載の種類が2種類あります。 一つはメディアの担当者がリリース文を読んだだけで掲載するパターンと、 もう一つはリリース文を元に編集者が実際に使ってみて感想を含めた記事を掲載するパターンです。 前者の方が掲載される率としては高めで、 また、配信元となっているようなメディアだとそこから波及して他のメディアに転載されるケースが期待できます。 後者の場合だと編集者の視点が入っているために内容の濃い記事になりやすく閲覧者の共感を得やすいのが特徴です。 個人的には後者の掲載がされると嬉しいなぁと感じます。

プレスリリースは打っても響かない、つまり掲載ゼロの場合もよくあるのでめげないでいきましょう。

4. Blogで紹介する

プレスリリースの原稿をより「柔らかく」表現したり、サービスの使い方に特化したりして、 リリース文と差別化を計った記事を自身のBlogにアップしましょう。 ここでよりよい効果を出すためにも日頃からBlogを更新し、フィードリーダーなどの購読者を増やす努力をしておくとよいでしょう。

5. 拡散と注目

プレスリリースの結果と違い、Blogの記事は公開のタイミングを自分で制御できます。 Blog記事を公開したらそれをTwitterで広めましょう。 うまくいけばRTやReplyなどの機能でサービスの名前が「拡散」していくかもしれません。 また、Blog記事がはてなブックマークされてあるしきい値を超えれば、 はてなブックマークのページからリンクが張られ「注目」されるようになります。

Twitterという情報のプラットフォームでサービスを拡散させ、はてなブックマークというメディアで注目させる。 こちらが制御できない部分もありますが、うまく行うことでサービスの効果的な宣伝につながります。

6. フィードバックをウォッチする

Blog記事の公開、プレスリリースの送信、Twitterやはてなブックマークの活用が済んだところでその結果が見たくなります。 その際にTwitterの検索機能を使うとよいでしょう。 Twitterの公式サイトから、もしくはお使いのTwitterクライアントの検索機能から、 公開したサービスの名前でずっと検索結果を垂れ流しにしておきます。 もしプレスリリースの結果としてどこか大手のメディアに取り上げられたとしたら一気に時間内の検索結果数が多くなるので、 逐一把握することができます。 また、サービスを使ってみての実際のユーザーの声も拾うことができると思います。

まとめ

以上、僕がWebサービスやiPhoneアプリの最初の宣伝としてやっていることの流れをまとめてみました。 割と当然のことな気がしますが、もしこうした流れを踏んだことのないとか、 これからWebサービスを公開するという方に、少しでも参考になれば幸いです。



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